プログラマ=男性というイメージが強いのは、IT業界内でも同じです。中には同じIT業界でありながら、女性というだけで不安そうな顔をする人すらいます。これは残念ながらプログラマという職業に限ったことではないかもしれません。組織でキャリアアップを目指すにあたり、女性というだけで悔しい思いをした女性も実際にいらっしゃるのではないかと思います。しかしそのことを意識しすぎるのはむしろ損です。男女問わず、優秀な人は優秀、仕事ができない人はできない。目の前にある仕事をやりきること、プログラマとして自身のスキルを確実に高めることに専念しましょう。
女性の社会進出が始まって久しくなりますが、IT業界では女性は少数派であり、その中でも活躍する女性プログラマといえば一握りです。しかしここで女性の能力が男性に比べて劣るから、と結論付けるのは早急です。特に今の日本のような人を育てる余裕のない社会において、小さな成功体験を積み重ねながらポジションを上げて行くという幸運なキャリアを実現できるのは男性であっても多くはありません。そこで女性に限らず自分自身が、自分の能力を信じることから始めなければなりません。自分の自信に満ちた姿を思い描き、また言葉でも強くイメージすることで、行動が変れば、周囲も認めるようになるでしょう。
IT化が高度に進む現代社会において、ビジネスの現場も様変わりしています。以前であれば起業にはアイデアはもちろんのこと、それを形にするために、まず資金を確保しなければなりませんでした。しかしインターネット環境が整った今、優れたアイデアに投資を募ることは比較的容易になっているため、むしろアイデアを形にしてから投資を求めても十分間に合います。そしてこのアイデアを形にするというプログラミングは、創造力を高めるものであり、問題の解決に自ら取り組むという意味においても、男性に限らず女性も取り組むべきものです。
大学新卒の3分の1が3年以内に離職するという統計データが示すように、せっかく就職しても仕事に興味が持てなかったり、自分のやりたいことではないと、悩む人は少なくありません。しかし余程自分でやりたいことが強くあるのではない限り、新人の仕事に面白みはないものです。それでもそのような仕事を任される中で、それが全体としてどのようなつながりを持っているのか、誰がどんな役割を果たしているのか、また先輩がどのような振る舞いをしているのか、などといった問題意識を持ちながら目の前の仕事に集中することで、得られるものはいくらでもあります。
女性が育児休暇を取ると、社会から断絶してしまい、一人で閉じ籠りがちになります。しかしその時間を仕事から引き離されて、キャリアの空白が生まれる損な時期と考えるのではなく、むしろまとまった勉強時間を確保できるチャンスと捉えることで、プログラマであれば仕事に役立つ資格を取得する人もいます。もちろんそのためには夫をはじめ、双方の親や会社など、周囲の理解を得ることが大切です。そして会社内の勉強会に参加したり、育児休暇中の女性同士で集まって勉強会を開催するなど、その後のキャリアにつながるような勉強を続けるモチベーションを維持するのです。